
アナログのテープに録音されている音はどうなの?
昔の記憶媒体はデジタルではなくてアナログのテープでした。マスターテープという言葉もあるとおり、デジタルにするときに古い歌とか楽曲をテープからデジタルにすることはあると思います。
テープには手軽に取り扱いができた今では無くなってしまったカセットテープや、マスターテープとかにもなりそうなオープンリールのテープがあります。
オープンリールのテープはおもて面を左にセットして、右に空リールをセットして、テープを右のリールにひっかけて再生するとA面に収録されている音を聞くことができます。テープが全部右に移ってしまうと、右のリールを左にセットしなおして、右に空になったリールをセットして再生するとB面が再生できます。
TEAC A-3340


レコードというのもあるね。カセットテープはもうすたれてしまったけど興味はある

レコードは持ってないけど、レコードのぱちぱちというアナログ的なノイズが入るようなイメージがあるわね
ちょうど昔、ebayで購入したテープがあります。ビートルズのABBEY ROADです。

有名なやつね。道路の横断歩道を渡ってる。今でもこの道は観光名所になってるね。

おうちにTASCAMの録音機器とオープンリールのデッキのTEACのA3340があるので録音してPCに取り込んでみました。
取り込んだものは著作権があるので公開できないですが周波数的に見た波形を以下に表示します。
サンプリングレート96kHzでとりこんでいます。13kHzまで下がり、20kHz以降の箇所からちょっと下がり、あとは48kHzまで続いています。これはもともとなのか再生してるデッキ(ずっと前に40kHzまでフラットに録音・再生できることは確認しています)ではなく、録音のTASCAMかソフト(SOUND FORGE pro)なのかは調査していません。
これをみるとCDの44.1kHzで収録しても十分と思うかもしれません。

曲をすすめていくと以下のようになりました。
CDだと20kHzぐらいのところですとんと落ちて、22.5kHz以上の音は無くなります。
これはオープンリールのテープから取り込んだので48kHzの上限まで音が入っています。
実際聞いてみると低音がすごいです。ずんずん響きます。CDは20Hzから22.5kHzですが、アナログのテープなので制限はありません。また、テープなのでノイズがひどいのかと思いましたがきれいです。20kHzを超える高域も可聴域で聞こえる音に合わせて音が入ってるのか上下しています。ぜんぜん現代でも通用する音質です。テープの発売開始日は1969年なので相当古いですが古い感じはしません。このまま配信しても問題はなさそうな音質です。ただしモノラルのためステレオではないです。
デジタルで取り込んだだけでハイレゾになってる感じです。

そうなんだ。アナログのテープだから現代の機器にあるような低域が20Hzから周波数の上限が20kHzとかいう制限はないわね


たしかに聴いてみると音は良いね。市販されているハイレゾのアビーロードとかあるのかな?
比較してみたい。家で録音したもののほうが良かったりして。
qobuz でビートルズのアビーロードのハイレゾ版を購入してみました。
1曲目の30秒付近(自宅でオープンリールのテープから録音しただけ)

1曲目の30秒付近(qobuzでハイレゾ版を購入したもの)


波形の動きをみると同じような動き方をしてる。購入版は録音機器が違うのかな。40kHzより上はイコライザで落としてるのかな。
サムシング(自宅でオープンリールのテープから録音しただけ)

サムシング(qobuzでハイレゾ版を購入したもの)

聴き比べると違いがありました。
自宅でデジタル化したものは低音がよく効いている。可聴域は古さを感じる。ノイズもじゃっかんありそう(昔っぽい)。
購入したものはノイズリダクションが聞いている。聞きやすい。低域は自宅でデジタル化したものより弱め。
波形では25kHzを境にイコライザで弱めてあるみたい。

どっちがいいといえば購入版かな。古さと低音が効いてるのを感じるのは自宅でオープンリールから録音したほうかな

聴き比べると違いはあるわね