高音質の音楽ストリーミング・ダウンロードサービスとして「qobuz」があります。前まで「e-onkyo」という名前でサービスしてましたが、ストリーミングにも対応するサービスとして生まれ変わりました。
ところで、高音質音楽とあるのでハイレゾも扱っています。本当にハイレゾなのでしょうか。調べてみました。
音楽のデータとしてアナログのデータとデジタルのデータがありますが、ここではデジタルのデータを扱います。
ハイレゾはCDのサンプリングレートが44.1kHz。ビット数が16Bitより良いものになります。
例えば、サンプリングレート44.1kHz。ビット数が24Bitだとハイレゾです。
また、サンプリングレート48kHz。ビット数が16Bitでもハイレゾです。
サンプリングレート96kHz。ビット数が24Bitでもハイレゾです。
また1BitオーディオのDSD64、DSD128、DSD256などもあります。
実際に購入してみました。データのフォーマットはFlacが多いですが、サンプリングレートは96kHzのものを購入しました。
以下に周波数ごとの波形表示にしたものを見てみます。
画像の真ん中よりちょっと左側の点線が20kHzのラインです。右端が48kHzのラインです。購入したのは「River」川の音です。
CDのフォーマットはサンプリングレートが44.1kHz。ビット数が16Bitです。これは音のレベル(段階)を-32768~32767の65536段階で表し、1秒間に44100回データをとる形になります。この場合、記録可能な周波数の上限は22.05kHzになります。それ以上の周波数の音は記録できないので、22.05kHzを超える周波数のデータは上をカットします。購入したファイルはサンプリングレートが96kHzなので48kHzの音まで収録できます。
人間だったら大部分の子は20kHzぐらいの音は聞こえないんじゃないの? それに音のレベルが65536段階もあるんだから十分じゃないのかな?
購入したのは川の音なので20kHzを超える音も入っています。人間の耳に聞こえる可聴域とそれより上の可聴域外の高い周波数にも自然の音は入っています。可聴域と同調する可聴域外の高い音が鳴っていると、高い音が聞こえていなくても人の脳で処理はされているようです。
(ハイパーソニックエフェクト・心身におこるポジティブな効果)
確かに。自然の川の音とか聞いているとリラックスするし、自然の音ならCDのフォーマットだと足りないのかな。
自然の音ではなくて楽器だとどうなんでしょう。バイオリンなどもある程度高いところまで倍音があります。
購入したアニメのサウンドトラックの曲です。曲名は記載しません。
フォーマットはFlac。サンプリングレートは96kHzです。
画面の真ん中が22.05kHzです。
音楽の再生中に波形を見ていると真ん中から右はあやしいです。
以下のもあります。
真ん中の22.05kHzの左側の音が鳴ると、真ん中から同じ距離ぐらい離れた右にも同じ波形が見えます。
バイオリンの音も真ん中より左側のはちゃんと入ってそうですが右側にはなさそうです。バイオリンなら22.05kHzを超えたところも倍音は入りそうです。
別の曲のオルゴールのものを購入しました。
フォーマットはFlac。サンプリングレートは192kHzです。
真ん中が48kHzです。右端が96kHzです。
再生中に見ていくと、波形が40kHzぐらいのところまで曲にともない変化があります。右がもりっとなっているのは収録時に1Bit系オーディオのDSDフォーマットで録音しているからと思います。
ネコの可聴周波数は50kHzとも100kHzともいわれてる。なので人間よりネコのほうがいっぱい音が聞こえてるのかもしれないね。でも人だと高い周波数まで収録されていても意味がないんじゃないかとも思えるけど…
サンプリングレートの違いを見てみます。10kHzのピー音です。
サンプリングレートが44.1kHzの場合です。
15kHzのピー音です。これもサンプリングレートが44.1kHzの場合です。
ひとつの山に2個のデータしかないです。サンプリングの定理では、サンプリングレートの半分の22.05kHzまで収録が可能と言われてます。
18kHzのピー音です。これもサンプリングレートが44.1kHzの場合です。
収録可能な周波数の上限に近づくと余裕がなさそうな感じに見えます。
デジタルデータなのでサンプリング定理に基づくと収録可能な音です。22.05kHzを超えるデータが残ってると、22.05kHzを超えるデータなのか、22.05kHz以下のデータなのかが判別不可になるので音がにごったりします。きちんと周波数の上限をカットしていれば大丈夫です。
収録が可能な周波数の上限付近の音はどうなんでしょうね。ちゃんと入ってるんでしょうか。マイクや録音機器の精度によりちゃんとデジタル化されてない場合はサンプリングの定義はどうなるんでしょう。
サンプリングレートを192kHzにしたらどうでしょうか。
18kHzの音でも余裕がありそうに見えます。
私が音楽を聴くんだったらサンプリングレートが高いほうがいいかな。
1BitオーディオのDSDというのもあるじゃない。あれならどうなの?
DSDにもいろいろ種類があり、DSDのサンプリング周波数によりいろいろあります。44.1kHzの64倍のDSD64。128倍のDSD128。256倍のDSD256があります。64より128。128より256のほうが高音質です。DSD64ではデジタル化の処理方法により20kHzより上は雑音が多くなる(右がもりっとなる)とかがあり、DSD64よりDSD128やDSD256のフォーマットの音楽のファイルを購入するのが良いかなと思っています。
ハイレゾの96kHzのサンプリングレートのを購入してもどうせ高い音は聞こえないんだから意味ないじゃないと思ってたけど、余裕をもって高い周波数の音も収録できるのね。
ダウンロードしたファイルのフォーマットで、サンプリングレートが96kHzだからといって、中身がちゃんとしているかは購入してみないとわからないのではと思っています。もともとの曲の収録時に48kHzのサンプリングレートで録音していたら、再演奏して96kHzのサンプリングレートで録音していれば本物のハイレゾになると思います。過去のを流用してハイレゾとして売ってる(曲はそのまま流して、録音機器を96kHzのサンプリングレートで録音。あるいはデジタルデータ的に処理してハイレゾにしている場合もあると思います)。
どっちがいいか。ハイレゾの曲を購入しなくてもよいのではという場面も出てきそうです。かといって本当にハイレゾで収録されたものもあります。