【音楽】動画サイトの音質について

感動する音楽というのはいいものです。例えば、スタジオジブリのアニメ。感動的なシーンとか、合うのはオーケストラ系の音楽でしょうか。あと歌。

昔に公開されたものは当時の、マイクや録音、ミキシング機材などを使用しています。

近年だとマイクや機材の質が向上しており、またハイレゾで配信し、音声ファイルを有料で販売しているサイトもあります。

Youtube などの動画サイトに、オーケストラの音楽動画がアップされており、音質がどうかが気になったので調べてみました。

音質が良いものから悪いものの順に並べたとして私が考えるものは以下のとおりです。

  1. コンサートホールなどでの生演奏。
  2. 録音スタジオなどでの生での録音時に聞こえるもの。
  3. ミキシングやマスタリングが済んだあとの音声(変に調整していないもの)。
  4. 配信ファイルに合わせてフォーマットを変更したもの(本物のハイレゾ)。
  5. 配信ファイルに合わせてフォーマット変更したもの(ハイレゾ。ニセレゾも含む)。
  6. アニメやドラマなどの映像とともにBlu-RayやDVDに収録したもの。
  7. CDに書き込んだもの。
  8. 変にイコライジングしたり、音量を大きくしすぎたもの(海苔音源)。
  9. 動画サイトにアップロードした動画。
  10. ビットレートを下げたmp3やその他の圧縮音源。

以下の画像は、スタジオジブリのラピュタのサウンドトラックCD(1曲目)に収録されている音楽の周波数ごとのデータです。

CDはサンプリング周波数44100、16Bitのデジタルデータです。22050Hzまでの音が入ります。だいたいの人は15kHzとか若い人は20kHzぐらいまでは聞こえるはずですが、高い音は聞こえないから収録されていても意味がないとかいう考えもあります。

デジタルデータの場合、それはあまり当てはまらない考えがあります。
下記のデータは、サンプリング周波数44100。16Bitデータの、10kHzのSin波です。

よくわかりませんね。フォーマットを変更し、サンプリング周波数192000Hz、16Bitのデータにした10kHzのSin波です。

これだとわかりますね。デジタルデータはサンプリング周波数の半分のデータまでならば、元の音データを保持できるはずですが、あきらかに高い音になると、データ数が足りません。音がゆがむ原因になります。データの作成方法を注意しないといけませんね。

次のデータは、youtubeに上がっている、スタジオジブリのラピュタの演奏です。それを周波数ごとのデータで表示したものです。

上の画像では、16kHz付近の音がカットされてしまっています。ただし、これはあまり問題ではありません。あまり聞こえないというのがあります。

問題は下の画像です。4kHzより上の部分ですが、音がカットされて特定の周波数のデータが不自然に落ち込んでいます。圧縮率があがると、不自然に落ち込むデータができるため、聞いていて、あるとき、落ち込んだデータがあり、また落ち込んでいたデータが復活するなどが発生し、それがしゅわしゅわな感じの音に聞こえるというのがあります。

Youtubeなどの動画サイトで、解像度があまり高くない動画ファイルなどは音質があまりよくありません。

もう一つ紹介するのは、ラピュタのサウンドトラックのCDからリッピングしてWAVファイルにしたものを、upconvfe 0.8.5 でハイレゾファイルに変換したWavファイルの周波数ごとのデータです。15kHz以上はソフトでカットしてしまい、サンプリングレート192000Hz、24Bitデータにして、15kHz以上のデータを高域補間で音を足したものです。本物のハイレゾにするには現代の機材で収録しなおしですが、ソフトを使用してニセレゾとして高音質化することもできます。

サンプリングレート192000Hzなので96kHzまで音が入ります。20kHzぐらいまでの音は余裕をもって収録することができます。カットしてしまった高域はもったいないので、ぎりぎりまで音を含めてあります。元々のオーケストラの音楽も、バイオリンや20kHzを超えて音が鳴っている楽器もあると思うので元の音に近づいたのではないでしょうか。

動画サイトのオーケストラは、アップロード時の圧縮により、かなり音が削られてしまっていることがわかりました。なんとかしたいものです。

使用したソフトへのリンクは下記に記載します。

upconvfe 0.8.5のページ